2012年11月30日金曜日

デバイスの治験

11月30日は私にとって記念すべき日になりました。
青森県のこの分野で初めてのデバイスの治験です。
過去にも治験の話があったのですが、「青森の公立病院ではデバイスの治験はやったことが無いのでダメ」とあっさり病院治験管理室のレベルで、メーカーさんに門前払い食らわせました。もの凄く腹が立った事を覚えています。院長・副院長に激怒の直訴しました。「病院のシステムがなっていないでお断りする治験なんてあり得ない!おかしいんじゃぁないか?恥ずかしい!」と。
治験の声がかかるというのはとても名誉な事で嬉しい事です。みんなで未来に布石を打つべく社会貢献をする仲間として自分達の仕事を認めもらった事です。それを、"自分達は初めてだから、やったことが無いから、お断り!"では納得いかないでしょう!
私も薬の治験は幾つかやりました。当院の他科でももちろん頑張っています。しかし、インプラント・デバイスの治験というのは話が違うのです。二度とはずすことが出来ないモノを人の体に入れると言うことです。私たち責任医師がありったけの知識と経験より「きっとこれは将来につながる良いモノであろう。」と信じて行うべきものです。だからこそ、患者さまに「少しだけ力を貸してください」とお願いできます。そして、その気持ちと努力が医学の進歩を支えてきたのだと思うのです。
どこかの病院での、なんかの薬のランダマイズスタディのように「どっちの薬が良いのか試してみよう」「negative dataでも良いから続けよう」なんていう、どう考えても自分の論文の為か、スポンサードの理由でしか出来ないようなものは、私は受けいられません。人として恥ずかしくてそれはダメ!
治験は、医師もコメディカルも患者も、いっしょに医学の未来に向かって取り組み、良い社会を作ろうという大きな仕事だと思っています。
皆様に感謝するとともに、持っている最高の手技を提供し、この治験がよりよい未来につながるようにと祈りながら、治験を続けたいと思います。

2 件のコメント:

aki さんのコメント...

先生は、「このような方であったのだ」
今更ながらですが、心嬉しく思っています。

PTCA5Fr さんのコメント...

akiさま
ありがとうございます。
ちょっと頑張ったんですよ!(^_^)v